発達障害者支援法が成立 その内容は?

先日の25日、発達障害者支援法が10年ぶりに改正されました。

 

改正発達障害者支援法が成立 学校で個別計画、雇用確保

自閉症やアスペルガー症候群の人を支える改正発達障害者支援法が25日の参院本会議で可決、成立した。一人一人の特性に応じ、学校で個別計画を作成したり、事業主に雇用の確保を求めたりするなど、教育、就労の支援充実が柱。関係機関が連携し、切れ目ない対応を目指す。

支援法は議員立法で2005年に施行され、改正は約10年ぶり。発達障害は見た目には分かりにくいが、他人とのコミュニケーションが苦手といった特性がある。周囲の理解が不十分なために日常生活で困ることが多く、「社会的障壁」を取り除く必要があるとした。

引用元:日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG25H20_V20C16A5000000/

具体的な変更点

さて今回の改正で、具体的にどのような内容に変わったのかというと、

  • 学校側に対し個別指導を作成するよう指導
  • 事業主に対し雇用の確保を求める

この二点を柱としているようですね。

また、

  • 刑事事件等の取り調べや裁判で不利にならないよう意思疎通の手段を確保する
  • 自治体の各関係機関による協議会を設置する

ことも盛り込まれました。

……が、なんだか何がどう具体的に変わったのか、ちょっと内容がアバウトで薄っぺらいですよね。

個人的には当たり障りのないことを並べただけのような印象を受けました。

 

社会的障壁をなくすためには

発達障害者の個々人の特性を見極めるのはとても大変なことです。

専門医ですら頭を捻ることがあるぐらいなのですから、福祉云々よりもまずは医療機関を充実させるのが先決なのではないかと。

また、記事中にもありましたが、

 

周囲の理解が不十分なために日常生活で困ることが多く、「社会的障壁」を取り除く必要があるとした。

 

ただでさえ医者が足りていない状況だというのに、具体的にどう社会的障壁を取り除くのかが疑問です。

以前もお話ししましたが、一方的に「理解しろ」と押しつけるのは無理な話ですし、そうなってしまうとまた別な差別が生まれてしまう可能性もあります。

それにこの押し付けが健常者の負担となっては、社会的障壁を取り除くどころの話ではなくなってしまいます。

 

理解よりも環境づくりが大切

本当の理解というのは「相互理解」から始まるわけですが、コミュニケーション能力に難がある発達障害者側からすると、この相互理解を実践することは非常に難しいでしょう。

だからこそ理解が必要なのかもしれませんが、それは机上の空論、そして建前です。

発達障害者が一番に求めているのは、ストレスなく普通に安心して暮らせる社会環境なわけであって、相互理解といったコミュニケーション能力を求めるような社会ではないからです。

 

 

発達障害者支援法とは、そんな発達障害者側の立場になって作られるべき法律なのですが、どうにもそこの部分を理解していない政治家が多いように感じますねぇ(苦笑)

本当の支援とは、双方が同じ土俵に立ってするようなものではありません。

特に発達障害者は自分の土俵=ライフスタイルを大切にする傾向が人一倍強いのですから、まずはその土俵をしっかりと固めてあげることが先決なんです。

もちろん、土俵を固めるのは外側からが基本。土足で部屋に上がるような真似はせず、しっかりとしたライフスタイルを確立させることを優先しない以上、社会的障壁はいつまでたっても無くならないでしょう。