発達障害と通級指導

ちょっと古いニュースですが、こんな記事を目にしました。

 

発達障害などで通級指導の子ども9万人余 過去最多

発達障害などのため通常の学級で学びながら一部の授業を別の教室で受ける「通級指導」の対象となっている小中学生は全国で9万人余りと、これまでで最も多くなったことが文部科学省の調査で分かりました。

「通級指導」は、読み書きが苦手だったり対人関係をうまく築けなかったりする障害のある子どもが、ふだんは通常の学級に在籍し、障害の状態に応じて一部の授業を別の教室で受けるものです。

文部科学省が全国の公立小中学校を対象に調べたところ、通級指導を受けている子どもは去年5月1日の時点で9万270人と、前の年度より6520人増え、これまでで最も多くなったことが分かりました。調査を始めた平成5年度に比べて7倍余りに増えています。

障害別にみますと、言語障害が最も多く3万5337人、次いで注意欠陥多動性障害が1万4609人、自閉症が1万4189人、学習障害が1万3188人などとなっています。
一方、障害に応じた指導ができる担当教員は7006人と前の年度より444人増えましたが、教員1人当たりが担当する子どもは平均で13人と、ここ数年、横ばいとなっています。

文部科学省は「障害のある子どもには丁寧な少人数指導が求められるので、担当教員を充実させたい」と話しています。

引用元:NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160506/k10010510271000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_020

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通級指導とは

まず、通級指導ってのは何なのかというと、対人関係や読み書きに難のある障害を抱えた子供、要するに発達障害の子供に対し、一部の授業を別の教室で受けさせることを言います。

 

※画像はイメージです

 

しかしまあ、この通級指導を受けている子供が9万人余り(2015年5月時点)と、調査を開始した平成5年の約7倍に増えているのは驚きです。

こんなにも発達障害児が増えてしまった背景には何があるのか気になるところですが、本当にここ最近急激に増えてきたのかというと、個人的にはそれもまたちょっと違うように感じています。

何故なのかというと、私が小学生の頃、昭和50年代当時のことを振り返ってみると、読み書きが苦手だったり言葉がちょっと不自由だったりする、いわゆる「勉強のできない子」というのは一定数存在していたように記憶しているからです。

 

発達障害児は本当に増えている?

それはさておいて、その発達障害児というのは本当に増えているのかどうか、私なりの考えをお話ししたいと思います。

 

 

子供に限らず、人間には得手不得手が必ずありますよね。なんでもソツなくオールラウンドにこなす人間の方がかえって珍しいぐらいです。

ただ、その不得手な部分ばかりに目を向けてしまうと、その人は「ダメ人間」というレッテルを貼られてしまうことになります。

今の世の中は、勉強でも仕事でも効率性を重視するあまり寛容な部分を失っているので、ちょっとできないことがあると「お前はダメな奴だ」とか「お前はバカだ」とすぐに結論づけられてしまう傾向が強いです。

何というか、昔とはその「人並み」の基準がかなり変わってきてる、みたいな。

で、その基準が変わってしまえば、当然その線からはみ出してしまう人間は増えてしまいますよね?

昔はそんな子供や人間を温かく見守ったり優しく接する風潮は残っていましたけど、今の世の中は「できない人間=発達障害」というレッテルが即座に貼られ、結果として発達障害者が増えているような部分もあるように思うんです。

 

 

つまり、実際は障害者はそれほど増えてはおらず、「人並み」の基準、つまるところ仕事や勉強に求められる効率性が昔と比べると格段に高くなってしまったがために、「人並み」からはみ出してしまう人が「結果的」に増えたということ。

例えば大人の発達障害が増えてきているのも良い例でしょう。その大人達が子供の頃というのは発達障害なんて言葉自体が無かったわけですからね。

 

考え方と価値観が変化した結果論

もっと砕いた話をしてみましょうか。

例えば20年前のパソコンと今のパソコンでは性能が雲泥の差です。

20年前のパソコンのスペックでは今のネット環境には対応できませんが、だからと言ってその20年前のパソコンが「ダメ」だったかというと、そうでは無かったはずです。

その当時では普通に使えていたわけなんですし、使いようによっては今でも十分使える部分はあるはずなんですが、利便性を求めると20年前のパソコンでは非効率的になってしまう、と。そういうことなんです。

ただ、人間は機械ではありません。自らの意志を持ち、感情を持っています。そしてなにより「個性」というものがありますから、使えなくなったからと簡単にポイ捨てするわけにはいかないんです。なんたって人間なのですから。

というわけで、

 

発達障害を抱える人は、実はそれほど増えてはいない。ただ目立つようになってしまったただけのこと

 

これが私なりに導き出した結論です。

確かに発達障害云々に目を向けることも大切かもしれませんが、その前に、人間が持つ「個性」をもっとおおらかな気持ちで見守れるような世の中になってほしいと願っています。


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