算数障害に悩む妻

妻の症状が落ち着いた頃、担当医と妻の買い物についての話をした際、

 

担当医
それは算数障害かもしれませんね

 

と言われたことがありました。

算数障害は初めて聞いた言葉なんですが、どのような障害なのか、そして妻がこの障害でどのように悩んでいるのかをお話ししたいと思います。

算数障害とは

この算数障害ですが、ディスカリキュリアとも呼ばれる学習障害(LD)の一つで、その名が示すように計算が苦手であったり、数字の計算能力が劣ることをそう呼ぶのだとか。

 

 

単にこれだと「勉強ができないバカ」で片付けられてしまいそうなものですが、算数障害の中には人並み外れて計算が得意な人もいるらしく、これもまたどういった障害なのか、傍目では非常に判断しにくい障害と言えるかもしれません。

 

算数障害かをチェックする

さて、この算数障害がどうかのチェック方法ですが、公益社団法人日本心理学会に簡単なチェックシートが用意されていましたので、まとめてみました。

 

数処理
1 数字を見て、正しく数詞を言うことができない(読み)。
2 数詞を聞いて、正しく数字を書くことができない(書き)。
3 具体物を見てそれを操作(計数するなど)して、その数を数字や数詞として表すことができない。

数概念(序数性)
4 小さい方から「1、2、3…」と数詞を連続して正しく言うことができない(目安として120くらいまで)。
5 自分が並んでいる列の何番目か言い当てることができない。

数概念(基数性)あるいは数量感覚
6 四捨五入が理解できない。
7 数直線が理解できない。
8 多数桁の数の割り算において、答えとなる概数がたてられない。

計算(暗算)
9 簡単な足し算・引き算の暗算に時間がかかる。
10 九九の範囲のかけ算・割り算の暗算に時間がかかる。

計算(筆算)
11 多数桁の数の足し算・引き算において、繰り上がり・繰り下がりを間違える。
12 多数桁の数のかけ算において、かけたり・足したりの途中計算を混乱したり、適切な位の場所に答えを書くところで間違える。
13 多数桁の数の割り算において、答えの書き方や適切な位の場所に答えを書くところで間違える。

文章題
14 文章題の内容を視覚的なイメージにつなげられず、絵や図にすることができない。
15 答えを導き出すための数式が立てられない。

引用:日本心理学会「算数障害とはいったい?」

 

ここら辺も実にアバウトでして、障害がなくても得手不得手で当てはまってしまう部分もありますし、このチェックだけではなんとも判断しづらいと思います。

ただ、簡単なもの、例えば

  • 数字を見て、正しく数詞を言うことができない
  • 数詞を聞いて、正しく数字を書くことができない
  • 小さい方から「1、2、3…」と数詞を連続して正しく言うことができない(目安として120くらいまで)

あたりができないようでしたら、算数障害を疑った方がいいかもしれませんね。

 

妻が苦手とする部分

ところで私の妻は、基本的に家計の管理がほとんどできません。

 

 

例えば上の記事で書いた食費の計算の話なんかは、まんま算数障害が当てはまっていると思います。

もっとも、妻自身は

 

私は計算するのが苦手だから……

 

と自覚していますし、それほど大きなストレスにはなっていないとは思いますが、よくスーパーで見かける「30%引き」という値引き計算ができないといった部分がありますので、一人で買い物に行く時は相当のストレスを受けるそうです。

単純な足し算引き算はできても、上のチェックシートに当てはめるならば

  • 多数桁の数の割り算において、答えとなる概数がたてられない
  • 答えを導き出すための数式が立てられない。

この部分が妻の場合は顕著なのでしょう。とにかく割り算がほとんどできません。

で、一人で買い物をさせる場合は

 

それなら計算機使えばいいんじゃないの?

 

と話したこともありますが、この計算機を使うことにも苦手な部分があるのだとか。

多分

 

計算が合わなかったらどうしよう……

 

という不安障害も絡んでくるのですが、これらを踏まえて担当医に話した結果が「算数障害もある」といったわけなんです。

 

算数障害は治るのか?

この算数障害は治るものかどうかといえば、これもASD同様、先天的な脳障害とされているので、基本的に治る障害ではありません。

また、現状はこれといった治療方法もありませんし、治療ではなく療育や訓練で克服するしかありません。

 

 

幸い、妻の算数障害は生活に大きな支障をきたすレベルではなく、足し算引き算といった最低限の計算はできますが、この障害でストレスを受けてしまう方がずっとずっと厄介なので、そこらへんはうまく折り合いをつけて暮らすようにしています。

しかしまぁ、こんな障害も妻にあったとは……(苦笑)

 

無理=ストレスを受けず過ごすことの方が大切

この算数障害については、私はもうどうでもいいと思っています。

妻はそろそろ五十路を迎える歳ですし、今更療育とか訓練させたところで劇的な変化は起こらないでしょうから、算数障害については克服しようとかは一切考えず、ただ単に「苦手なこと」として割り切って捉えています。

できないことを無理にやらせて妻に余計なストレスを与えるよりは、できるできないの部分を明確に線引きして、それを私が補ってやれば全て済む話ですので。

 

 

これが子供となると話は多少変わってくるかもしれませんが、少なくとも大人になってから気づいた障害であれば、あまりカツカツになって「なんとかしなくちゃ!!」と焦る必要はないんじゃないでしょうか。

成長する過程の中で多少不便さを感じる場面はあったにせよ、どんな形であれ一人の大人に成長したわけですから、むしろ

「障害があってここまで生きてこれたなんて凄い!!」

と自信を持って胸を張るぐらいのな気持ちでいた方が、精神的にずっと楽になれますからね。

アスペな妻の特徴

Posted by チャーリー